知床半島沿岸には、ケイマフリ、ウミウ、オオセグロカモメ等が生息しており、これら海鳥類は遺産地域内の海岸の岩場で営巣を行うなど、遺産地域内海域を主要な生息場とし、知床の沿岸生態系を特徴づけている。
ケイマフリは、観光船等のレクリエーション利用による影響が特に大きく、その最大カウント数は平成18年の140羽を最大として減少傾向にあったが、平成23年は最高個体数142羽をカウントした。個体数密度の高い海域はプユニ岬であった。 また、営巣分布調査ではプユニ岬からエエイシレド岬間において計44巣を確認した。
ウトロ側のウミネコの繁殖数は、平成13年をピークにその後激減している。ヒグマが営巣地に侵入して、卵や雛を捕獲したことが繁殖数減少の原因である可能性が高いと考えられる。
ウミウは平成13年にウトロ海域以外の場所における繁殖数割合が増加したが、多くはウトロ側で繁殖し、その数はほぼ一定となっている。
海鳥類では、生息数や繁殖場所の大きな年変化が見られるので、引き続きモニタリングを実施していくことが求められる。(桜井委員)