管理計画に基づき、管理の目標を達成するための6つの管理対象分野を定め、分野ごとに管理方針を設定している。
1)陸上生態系及び自然景観
原則として自然状態における生態系の遷移に委ねることを基本とし、特定の生物や人間活動が生態系に著しく悪影響を及ぼしている場合は、これらの影響を緩和させるための対策を講じる。
2)海域
基本的に「知床世界自然遺産地域多利用型統合的海域管理計画」に基づき海洋生態系を保全し、沿岸環境、魚介類、海棲哺乳類、海鳥、海ワシ類をモニタリングしながら、水産業による持続可能な利用と観光・レクリエーションの管理を行う。
3)海域と陸域の相互関係
河川環境の保全及びサケ科魚類の持続的な利用と保全を推進することで、海域と陸域の相互関係の保全を進める。
4)自然環境の利用
遺産地域内の観光・レクリエーション利用については、原生的な自然環境を保存・保全しつつ利用者満足度の高い、質の高い利用機会を提供する。
5)気候変動の影響
北半球で最も低緯度の海氷域であることを一つの特徴とする遺産地域にも気候変動が影響を与えることが懸念されていることから、モニタリング・研究等を行い、遺産地域で実行可能な気候変動の影響への適応策を検討し、実施する。
6)情報の共有と参加
遺産地域の適切な管理行うために、地域住民、観光・レクリエーション利用者並びに国際機関や利害関係官庁などの関係者との間で管理に関する情報を共有し、また地域住民や関係者の管理への積極的参加を検討する。