ホーム > 知床白書 > 知床世界自然遺産地域年次報告書(平成26年度)

 知床白書    Shiretoko White Paper

はじめに

知床世界自然遺産地域
区域図

第2章 課題対応
(保全管理)

1. エゾシカ

2. ヒグマ

3. シマフクロウ

4. オオワシ・オジロワシ

5. 外来種

6. 海域

7. 河川工作物

8. 長期モニタリング

9. 管理機関以外の遺産地域内での取組み

1. 管理計画の実施状況一覧

2.ヒグマ

知床国立公園及び国指定知床鳥獣保護区内におけるヒグマ目撃件数は斜里町で703件、羅臼町で78件の計781件となり、平年並みとなった。

<斜里町>

斜里町内の国立公園及び鳥獣保護区におけるヒグマ目撃件数は703件と前年度の697件より6件多かった。斜里側の目撃件数は近年500〜800件程度で推移しており、本年の件数は平均的であった。月別の目撃件数は、7月に最多となり、次いで6月が多く、7月がピークとなる例年の傾向と同様であった。地区別についても例年通り、観光客が集中する幌別・岩尾別地区や知床五湖園地地区が多かった。しかし、前年に比べ幌別川からオペケプ川にかけた地区での目撃件数が増加し、前年比で666%となった。

ヒグマによる人身事故は発生しなかったが、危険なヒグマの出没や遭遇事例が複数回あった。国立公園内では人を恐れずに道路沿いや観光施設付近に出没するヒグマが頻繁に目撃され、観光客とヒグマが近距離で遭遇しやすい状況がたびたび発生した。そのような中で、ヒグマが人や車を威嚇したり、追いかけたりするといった事例が複数確認された。また、0才子連れ親子の目撃が相次いだ。

<羅臼町>

羅臼町内の国立公園及び国指定鳥獣保護区におけるヒグマ目撃件数は62件であり、昨年度の65件より3件多かった。月別には、7月が最も多く、ルサ−知床岬地区で最多となった。ルサ−知床岬地区及び湯ノ沢町−知床峠地区における目撃件数は昨年度と同程度であったが、羅臼市街地北側−岬町地区では約2倍の目撃があった。

今年度、ルサ−知床岬地区の赤岩では、漁業番屋の近くにヒグマが頻繁に出没を繰り返す事例があった。また、湯ノ沢町−知床峠地区では、知床横断道路沿いにおいて親子グマが頻繁に目撃された。

ヒグマの捕獲頭数は、斜里町で13頭(有害10頭、狩猟3頭)、羅臼町で5頭(すべて有害)の合計19頭だった。過去5年間と比較して平年並みかそれ以下の捕獲数となった。

(データ:平成26年度自然環境資源の持続的活用推進事業(グリーンエキスパート)
「知床半島ヒグマ保護管理方針に基づくゾーニング管理等推進業務」報告書)

(データ:平成27年度第1回知床世界自然遺産地域科学委員会
「資料3−1:No20 ヒグマの目撃情報・出没状況、被害発生状況に関する調査」)