ホーム > 知床白書 > 知床世界自然遺産地域年次報告書(平成25年度)

 知床白書    Shiretoko White Paper

はじめに

知床世界自然遺産地域
区域図

第3章 適正利用

2. 適正利用促進の取組

1. 管理計画の実施状況一覧

(7)海域の利用

1)ウトロ地区観光船利用者数(推計値)

平成25年度の推計利用者数は、197,363人と前年度とほぼ変わらなかった。

2)羅臼地区観光船利用者数(推定値)

平成25年度の推定利用者数は、17,579人(前年度比7%減)だった。

3)シーカヤック利用者数(推定値)

平成25年度の推定利用者数は、1,258人(前年度比44%増)だった。しかし、聞き取り調査の回答率が低いため、実際の利用者数の増減傾向については不明である。

4)サケマス釣り利用者数

平成25年度の利用者数は829人(前年比103%)だった。最大の立入数は、ペキン浜で1日当たり31人の利用があった。

5)ウトロ海域の取組

観光事業者や漁業関係者、研究者や地域関係者、関係行政機関等で構成される「知床ウトロ海域環境保全協議会」が6月に発足した。7月22日〜7月31日には知床の海の環境保全と適正利用を考えていく期間として「知床海鳥WEEK2013」を設定し、観光船やホテルでの専門家による海鳥の解説「うみどりトーク」やサンセットクルーズ、知床世界遺産センターでのケイマフリ写真展等の各種イベントを実施した。また、ケイマフリをはじめとした海鳥の調査や大型船によるケイマフリの観察記録、観光船の適正な航行の目安とするためのケイマフリデコイの海上設置等を行った。

6)羅臼海域の取組

知床国立公園内の羅臼町側の海域及びその周辺海域では、観光船事業者によるオジロワシ、オオワシへの餌付けが、オジロワシ、オオワシの保護上の観点や世界自然遺産地域の適正利用の観点から課題があること、また近年、鯨類や海鳥・渡り鳥類を対象とする、船舶を用いたホエール・バードウォッチングが増加傾向にあることから、知床国立公園及びその周辺の海域における適正な利用を検討、推進するため、環境省では、オジロワシやオオワシへの餌やりの状況調査、ホエール・バードウォッチングの勉強会を開催するとともに、普及啓発資料を作成した。