ホーム > 知床白書 > 知床世界自然遺産地域年次報告書(平成25年度)

 知床白書    Shiretoko White Paper

はじめに

知床世界自然遺産地域
区域図

第1章 共通事項

1. 管理に関わる機関の組織及び巡視実績

2. 法令手続一覧

3. 施設整備一覧

4. 遺産地域外の実施事業一覧

5. 調査等の実施一覧

7. 情報の公開・発信

1. 管理計画の実施状況一覧

5.調査等の実施一覧

平成25年度に環境省、林野庁及び北海道で実施した知床世界自然遺産地域に関連した調査等は、以下のとおり。

表16.平成25年度実施の調査等一覧

No. 実施者 名称 概要
1 環境省 知床世界自然遺産地域科学委員会運営業務 平成25年度知床世界自然遺産地域科学委員会及び科学委員会のもとに設置されているエゾシカ・陸上生態系ワーキンググループ会議を運営した。
2 環境省 知床世界自然遺産地域における情報提供及びデータ収集業務業務 知床データセンター及びメーリングリストの維持管理を実施した。
3 環境省 知床国立公園生態系保全対策事業 知床の生態系やその保全について現地での講座を開催するとともに、地域住民らと一緒に現場で実態調査や防除活動を行う事により、知床世界遺産地域の保護管理に関心を抱く地域住民の裾野を広げ、また保護管理に対する意識の一層の向上を図り、地元ボランティア等の参画による継続的で自律的な保全管理に向けた体制構築を図る事を目的として実施した。
4 環境省 知床国立公園羅臼町における環境教育業務 地域住民に対して、アメリカオニアザミ及びセイヨウオオマルハナバチに関する講座を開催した。
5 環境省 知床半島先端部地区利用適正化に向けた普及啓発業務 知床半島先端部地区のウトロ漁港(知床岬地区)に、利用者が守るべきルールやマナーを普及啓発する看板を設置した。
6 環境省 知床国立区円における適正利用推進のためのホロベツ地区活用検討業務 公園利用上の各種課題の位置づけや優先度等を再整理するとともに、ホロベツ地区の活用という視点を通して、必要に応じて検討事項の集約等の可能性について検討を実施した。
7 環境省 知床国立公園知床五湖等利用適正化検討業務 本業務では各々の課題を協議する場である「知床五湖利用のあり方協議会」、「知床五湖の利用のあり方協議会登録引率者審査部会」、「適正利用・エコツーリズム検討会議カムイワッカ部会」を運営した。
8 環境省 知床国立公園知床五湖における利用者意向等調査業務 知床五湖の利用者を対象に、試験的に実施する増枠や小ループの併用、追越しに対する評価を把握するため、アンケート調査を実施し、課題等を整理した。
9 環境省 知床国立公園ウトロ海域における海鳥調査業務 ケイマフリ等海鳥の保護と持続可能な海域利用の両立を図るため、その基礎データとなるウトロ海域のケイマフリの生息状況等を調査した。
10 環境省 知床世界自然遺産地域にお
ける海域適正管理のための情報収集業務
遺産地域内海域の適正管理に資するため、遺産地域及び
その周辺の海域における生態系及び生物多様性に関する情報の収集を実施した。
11 環境省 知床国立公園における海域利用適正化推進業務 知床海域において適正な利用を推進するため、情報取集を実施した。また、観光向けのパンフレットと観光事業者向けの解説マニュアルを作成した。
12 環境省 知床国立公園における海中ゴミによる影響調査及び回収業務 過去に海中に流出したゴミが海域の生態系や生物多様性に悪影響を与えていることが懸念されているため、海中ゴミによる生態系への影響を調査し、海中ゴミの改修を実施した。
13 環境省 羅臼湖における植生モニタリング手法検討調査 羅臼湖線歩道における歩道の再整備の効果検証のための植生のモニタリング手法の検討を実施した。
14 環境省 知床国立公園における指定植物見直しに関する調査 知床国立公園の指定植物の見直しのための現地調査を実施した。
15 環境省 知床世界自然遺産地域における適正利用推進業務 羅臼湖ルールの普及啓発を行うための、パンフレット及びポスターの作成を行った。
16 環境省 知床世界遺産地域における利用の適正化と野生生物との共生推進業務 ヒグマと公園利用者との軋轢を解消するため、ヒグマに関して安全対策の実施、情報収集、情報周知を実施した。
【No20 ヒグマの目撃・出没状況、被害発生状況に関する調査】
17 環境省 知床世界自然遺産地域における浅海域貝類定量調査業務 知床世界自然遺産地域の自然環境をモニタリングするため、岩礁潮間帯に生息する貝類を対象として、コドラードによる定量調査を実施した。
【No5 浅海域における貝類定量調査】
18 環境省 羅臼ビジターセンター観測情報展示施設に係るウトロ沿岸域海洋観測機器維持管理業務 海洋環境変動の評価、海域における各種研究及び管理等のため、ウトロ海域(ウトロ高原冲)に海洋観測ブイを設置して、水温の測定を実施した。
【No2 海洋観測ブイによる水温の定点観測】
19 環境省 羅臼ビジターセンター観測情報展示施設に係る羅臼沿岸域海洋観測機器維持管理業務 海洋環境変動の評価、海域における各種研究及び管理等のため、羅臼海域(キキリベツ冲)に海洋観測ブイを設置して、水温の測定を実施した。
【No2 海洋観測ブイによる水温の定点観測】
20 環境省 (春期)エゾシカ個体数調整実施業務 知床国立公園及び知床世界自然遺産地域においてエゾシカの増加による生態系への深刻な影響が見られることに鑑み、知床岬地区、斜里町幌別―岩尾別地区及び羅臼町ルサ―相泊地区におけるエゾシカの個体数調整捕獲を実施した。
21 環境省 エゾシカ密度操作実験実施業務 幌別−岩尾別地区及びルサ−相泊地区におけるエゾシカの密度操作実験を実施した。
22 環境省 鳥類相調査業務 知床岬地区及び幌別−岩尾別地区において、ラインセンサスや録音センサスによる鳥類の生息状況調査を実施した。
【No14 陸生鳥類生息状況調査】
23 環境省 エゾシカ食害状況評価に関する植生調査業務 エゾシカの個体数調整を実施している3地区及び羅臼湖、知床岳周辺における植生モニタリング調査や採食量調査等を実施した。
【No8 エゾシカの影響からの植生の回復状況調査(環境省知床岬囲い区)】
【No9 密度操作実験対象地域のエゾシカ採食圧調査】
【No10 エゾシカによる影響の把握に資する植生調査】
24 環境省 エゾシカ航空カウント調査業務 知床国立公園全域の標高300m以下におけるシカの越冬個体数調査を実施した。
【No12 エゾシカ越冬群の広域航空カウント】
25 環境省 岩尾別地区仕切柵等整備工事 岩尾別地区の海岸草地において、エゾシカを捕獲するための仕切柵を整備した。
26 環境省 知床岬地区セイヨウオオマルハナバチ等対策業務 知床岬においてセイヨウオオマルハナバチの防除活動を行い、生息状況の調査を実施した。
27 環境省 シマフクロウに脅威となるアライグマの捕獲調査業務 カメラトラッピング調査による痕跡確認を実施するとともに箱ワナによりアライグマを捕獲し、生体等に関する必要なデータの収集及び分析を実施した。
【No15 中小大型哺乳類の生息状況調査(外来種侵入状況調査を含む)】
28 林野庁 河川工作物改良効果検証等事業 イワウベツ川の河川工作物改良の効果を検証するため、サケ類の遡上状況や河床の変動状況等を調査するとともに、河川工作物アドバイザー会議を運営した。
29 林野庁 ルシャ川等におけるサケ類の遡上数等調査 ルシャ川等において、カラフトマスの遡上数及び産卵床数等を調査した。
【No17 河川内におけるサケ類の遡上数、産卵場所及び産卵床数モニタリング】
30 林野庁 オショロコマ生息等調査 遺産地域及び遺産隣接地域の36河川で水温調査を実施するとともに、8河川でオショロコマの生息数及び外来魚等の調査を実施した。
【No18 淡水魚類の生息状況、特に知床の淡水魚類相を特徴付けるオショロコマの生息状況(外来種侵入状況調査含む)】
31 林野庁 エゾシカ採食圧調査 遺産地域及び遺産隣接地域の23箇所において、エゾシカの採食状況、及び土壌流出状況の調査を実施した。
【No7 エゾシカの影響からの植生の回復状況調査(林野庁1ha囲い区)】
32 林野庁 知床ウトロ地区エゾシカ捕獲事業 ウトロ地区(遺産隣接地域)において囲いワナによるエゾシカ生体捕獲を実施した。また、隣接する可猟区で一般狩猟を支援するための林道除雪を実施した。
33 林野庁 ウトロ地区防鹿柵設置業務 ウトロ地区(遺産隣接地域)1.5haで天然林保護柵を設置するとともに、一般参加型の植樹等を実施した。
34 林野庁 希少野生動植物保護管理業務 自然保護管理員を配置して巡視を行うことにより、シマフクロウの保護及び環境の保全等を図った。
35 北海道 サケ科魚類の遡上状況調査及び河川工作物改良によるサケ科魚類遡上効果確認調査 ルサ川におけるサケ科魚類の遡上状況についての調査(長期モニタリング)及び改良工事を実施したサシルイ川・チエンベツ川について、サケ科魚類の遡上効果を確認するための調査を実施した。
【No17 河川内におけるサケ類の遡上数、産卵場所及び産卵床数モニタリング】
36 北海道 河川工作物改良によるサケ科魚類遡上効果確認調査 改良工事を実施した羅臼川について、サケ科魚類の遡上効果を確認するための調査を実施した。
【No17 河川内におけるサケ類の遡上数、産卵場所及び産卵床数モニタリング】

※【  】は、長期モニタリングに係る調査