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知床世界自然遺産地域 ケイマフリプロジェクト
適正利用・エコツーリズム検討会議 ウトロ海域部会

ケイマフリ一宿一羽いっしゅくいっぱキャンペーンWandervogel Campaign

いるかホテル

ケイマフリは海の見えるレストランに置かれていました。

いるかホテルさんのケイマフリは、レストランの窓辺に置かれていた。窓のすぐ外にはオホーツク海が広がる。白く輝く流氷を背景に、ケイマフリの真っ黒な羽がよりいっそう際立つ。 ケイマフリの隣には双眼鏡が置かれている。「流氷に留まるオオワシやオジロワシを眺めるためのもの」とのことだったが、ひょっとしたら夏期には海に浮かぶケイマフリも見られるかもしれない。

Q. ケイマフリを置いてみて、反応はありましたか?

(デコイを指して)これなんですか、と聞かれますね。窓辺には他にも南極の石や、ダメサンゴ、1300年前の土器とか、色々飾っているんですが、ケイマフリが一番質問が多いです。特に「この鳥は渡り鳥なんですよ」と言うと、さらに興味を持たれるようで、もっと詳しく教えてあげたいんですが……ケイマフリの詳しい生態がわかっていないのが残念です。ぜひ調査研究をすすめていただきたいですね。

Q. 「いるかホテル」さんの魅力を教えて下さい。

豊かな自然と隣り合わせなところでしょうか。ホテルのすぐ裏が海ですし、隣はチャシコツ岬です。部屋からクジラが泳ぐのが見えたり、ヒグマが歩くのが見えたり……天気が良ければ知床連山もすべて見えます。シーカヤックや流氷ダイビングもやっていますから、自然を間近に見るだけでなく、さらに深く触れることができるのが、うちの特徴です。

それから、昨年の12月にウトロトンネルが開通して、ホテルの前を自動車が通らなくなりました。車の影響がなくなって、今後どういう風に自然が変わるのか、生き物が戻ってくるのか、とても楽しみです。ワシの生息環境が良くなり、ヒグマも自由に行き来できるようになったわけですから。

Q. 「知床の魅力」とはなんだと思いますか?

私は知床に住む以前からスキューバダイビングをしていましたので、やはり「豊かな海」ですね。昆布の森が広がって、魚が沢山いて……もちろん海だけではなく、他にも知床の魅力は沢山あります。ただし「こんな見方もあるんだよ」といった風に、魅力を新たに掘り起こす必要があると感じています。ただ守るだけではなく、次の世代へ、さらに魅力ある知床を残し伝えていければと思います。

Q. 今後、知床とどのように関わっていきたいですか?

ケイマフリに関して言えば、陸上からもケイマフリを見られるようにしてはどうかと、個人的に思います。本当に守っていくためには、まずは世に広く知らせなければ。もちろん無制限にではなく、例えば「この地域は見せる、この地域では見せない」といったように、ルールを定めた上でです。

施設情報

「いるかホテル」

〒099-4354
北海道斜里郡斜里町ウトロ西5番地
TEL: 0152-24-2888
FAX: 0152-24-2788
WEB: http://www.iruka-hotel.com/

環境省ウトロ自然保護官事務所

〒099-4354
北海道斜里郡斜里町ウトロ西186-10
知床世界遺産センター内
TEL 0152-24-2297
FAX 0152-24-3646

環境省釧路自然環境事務所

〒085-8639
北海道釧路市幸町10-3
釧路地方合同庁舎4階
TEL 0154-32-7500
FAX 0154-32-7575